ごじゃはげ

日記と雑記とみじかい創作

スカイツリー

短編集が出たのでブログを更新しようキャンペーン。

昨日のこと。
夕方ランニングをしていたら、スカイツリーが雲に突き刺さっていた。上部は厚い雲にすっぽり覆われ見えなくなって、見えている部分はもやもやしたつめたい空気の中で発光していた。空につながるエレベーターか、雲の向こうの見えない宇宙船の昇降部みたいだった。あんまり幻想的で見とれてしまった。走っていて写真を撮らなかった(というか写真を撮るという考えがなかった)ので絵を描きました。

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こういう状態。伝わるだろうか……。
スカイツリーのライトアップはきらきらがラメみたいに光ってとてもかわいい。むかしは断然東京タワー派だったのですが、今ではすっかりスカイツリー派です。ライトアップされた状態も好きだけど、昼間のどーんと立っている状態もいい。何がいいって、まず大きいのがいい。見るたび新鮮に、まじでデカいな、と思います。

スカイツリーはまじでデカい。
まじで、とか、デカい、みたいな言葉を私はふだんあまり選ばないようにしているんですが、スカイツリーに関してはまじでデカい、と言わざるを得ない。今の家はスカイツリーが近いので、近所を歩いていても屋外であればたいていどこからでも見えるのだけど、毎日思います。まじでデカいな……って。

さっきのイラストで、やけにまわりの家々やビルが小さいのは私の画力の問題がまず第一にあるのですが、ここまでではないにせよスカイツリーは周囲にそれほど高い建物がないのでそのデカさが際立つ。際立つ、といえば聞こえがいいけど、デカさが異様。
そのデカさをもってして、嵐のときなんかは頭頂部にがんがん落雷しているのがよく見える。たのもしい。スカイツリーさんがいてくれりゃ、おれらの町はどんな雷が落ちても大丈夫よ、という気になる。

そういえばスカイツリー建設中、その界隈に住む友人に話を聞いたとき、まだ半分くらいしかできていないにもかかわらず、「まじでデカい」と言っていた。当時は「へーそうなんだ」くらいに聞いていたけど、わかるよ、と十年越しに言いたい。わかるよ、これはまじでデカいですわ。今は北海道にいる友人、まさか十年後に私がその界隈に暮らして、まじでデカいなと日々思っているなんてね。
そのとき彼女は、「なんか斜めってる気がして不安」とも言っていた。実際斜めっていたんだけど。
スカイツリーを見て、まじでデカいなと思い、それからちょっと斜めっているなと思うたび、彼女のことを思い出す。私たちの「気がする」はたいてい当たり、「不安」はたいてい杞憂に終わる。今後もそうであってほしい。スカイツリーはまじでデカくて、なんか斜めっていて、たのもしい。

ブログを書くにあたって、今後は気がついたことや何やかんや、まめに写真におさめておくのがよさそうですね。そうします。
ブログタイトルが片仮名つづきになっているのはたまたまです。
今日も宣伝貼っておきます。よろしくどうぞ!

 

 

セイタカアワダチソウ

短編集が出たのでブログを更新しようキャンペーン。

ランニングをするときはだいたい土手を走っているんだけれど、我が家から行ける土手には荒川と隅田川の二種類あって、荒川のほうがちょっと近いので時間に余裕があったり長い距離を走りたいなというとき以外はたいてい荒川の土手を走っています。荒川の土手は隅田川より景色が殺風景で、広々としてはいるんだけれどどこまで走ってもそんなに変化がないのでどちらかというと退屈なコースです。隅田川のほうにくらべるとあまりにも地味。でも私は音楽を聴きながら考え事をして走るのが好きなので、景色が退屈でもそんなに気になりません。景色が楽しいところを走るのも好きだけど、景色が退屈なところをルーティン的に走るのも同じくらい好きです。

そんな荒川でも季節ごとに草花の変化だけはいちおう観測できて、今はセイタカアワダチソウが真っ盛り。

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セイタカアワダチソウ、私は見るたびに「マヨネーズ和えにしたら美味しそう……」と思います。たぶん固ゆで卵の黄身の色によく似ているからでしょうね。たっぷりのマヨネーズで和えてレタスといっしょにもりもり食べたり、食パンにのせてトーストして食べたりしたくなる色。

私は前世が無人島に流された猿だったので、雑草とかを見てもまっさきに「食べられるかな?」と思ってしまいます。ちなみに無人島に流されたのは、人間に危害を加えたから。
いちおう書いておくと危害を加えたのは正当防衛で、でも猿なのでそんな弁明をできるはずもなく、唯一の目撃者だった娘さんが懇願してくれたおかげで命だけは助けてもらって島流しですみました。無人島はちいさな荒れた島で、草木も少なくて人も猿もおらず、それでも島での暮らしはけっこう楽しくて、数年後に流されてきた別の猿と番いになって子孫繁栄、寿命も全うしたけれど死ぬ寸前に、ああ来世ではあの娘にお礼が言いたいなと思ったので人間に生まれてきました。
ただしあの娘が今世で人間に生まれ変わっているかどうかは不明。島は今でも瀬戸内海にあって、野生の猿がわんさと暮らす猿島としてちょっと有名になっています。

全部今考えたんですが、こんな感じでどうですか。ブログに何を書けばいいのか本当にわからないですね。

今日も宣伝貼っておきます。よろしくどうぞ!

 



モヤシソバ

短編集が出たのでブログを更新しようキャンペーン。

昨日はひさしぶりに近所の中華料理屋へ行った。カウンターが4席とテーブルが3つあるだけの、いかにも町の中華屋然としたそのお店では日本でいちばん美味しいモヤシソバが食べられる。

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モヤシソバ660円。暫定日本一、私調べ。
具はきくらげと豚肉、それからモヤシのみ。麺は細めの中華麺。スープは醤油ベース、片栗粉でとろみがついている。特殊なものは何にも入っていないし、たぶん隠し味的なものもなさそうなんだけど、これがめちゃくちゃ美味しい。家でも作れそうなのに、家で作っても絶対このクオリティに達しないだろうという味。モヤシがしゃきしゃきでスープは熱々。最後の方はちょっとお酢を入れて食べるのが好き。
ここのお店は何を食べても今のところ美味しくて、本当は他のメニューもじゃんじゃん挑戦したいんだけど、モヤシソバが好きすぎてめったに他のメニューを注文することができない。昨日も最初はカニ玉ソバに初挑戦するつもりだったのに、隣の席の人がモヤシソバを注文しているのを聞いたらついつい自分も「モヤシソバ」と発していた。だって隣の人が食べているのを見たら絶対食べたくなっちゃうから……。

ところでひさしぶりに行ったら、カウンターの下の棚にいつもずらっと並べて置いてあった『うる星やつら』がなくなっていた。『うる星やつら』のコミックには新書版、新装版、文庫版とほかにも様々あるんだけれど、ここのお店には以前からかなり年季の入ったワイド版が置いてあった。置き方も順番に置いてあるんじゃなくてばらばらに置かれていたので、カウンターに座ったときは何巻が自分の足元にくるかわからなくて、ぱっと手を伸ばして取ったやつをランダムで読めるのがいいなと思っていた。『うる星やつら』は主要登場人物さえ知っていればどこから読んでも楽しいので。
それがごっそりなくなっていた。がらんと空いてしまったカウンターテーブル下。それを見てはじめて、そこはそもそもカウンター席の客が荷物を置く用のスペースだったんだと気づく。そういえばカウンター席ってそういう棚が下にかならずあるもんね。なるほどです。ラムちゃん……と思ったけどたしかにかなり古い本だったので、処分やむなしという感じもした。南無ちゃん。

うる星やつら』はサンデーうぇぶりでも毎日無料で読めるし、電子書籍でもけっこう読みやすいよ。初期高橋留美子は書き込みが今より多くて細かいので、電子で読むのどうかなと私も思っていたんだけど案外平気。線がはっきりしている絵だから、書き込みが細かくても見やすいのかな。

電子書籍といえばこちらもよろしくお願いします。

www.amazon.co.jp

モヤシソバより60円安くてお得だね。

そう、これはキャンペーン。
初回にしてはうまく宣伝につないだんじゃないでしょうか。へへへ。
しばらく続けるのでよろしくどうぞ!

【お知らせ】『花を刺す』

はじめての短編集『花を刺す』が惑星と口笛ブックスより刊行されました。

Kindle または楽天Koboでお楽しみいただけます。

花を刺す 大木芙沙子 | オルタナキュレーション惑星と口笛

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これまで発表したものや米New World Writing に掲載された掌編の原文などに加え、あらたに書き下ろした3作をふくめた全11作です。
電子書籍オンリーなのでAmazon Kindleまたは楽天Koboからご利用ください。

 

トウキョウ下町SF作家の会のほうで宣伝記事も書かせてもらいました。
収録作の裏話(というほどでもない)などなど。

shitamachi-sf-club.hateblo.jp

 

よろしくお願いします。

【読書記録】9月に読んでよかった本

9月に読んでおもしろかった本、よかった本です。

(*マークがあるものは再読本)

書籍

漫画

kindleのセールで近藤ようこ作品をあれこれ買ったのでちまちま読んでいます。ハッピーマニアは雑誌掲載は読んでいたのですがこちらもkindleのセールで購入。漫画の電子書籍はおもにkindleとDMM BOOKSの二つで読んでいます。個人的にはDMMのほうがページめくりがスムーズで漫画には向いているかなという印象。
『死ぬまでに行きたい海』は、収録されているエッセイのうちのひとつが雑誌(『MONKEY vol.11 SPRING 2017』)に掲載されていたのをたまたま読んでいて、そこに書かれていたあるセンテンスが大好きで、ずっと忘れられずにいました。というか、それが収録されているエッセイ集とは知らずに読んでいたのですが、出てきたのでびっくりしました。びっくり、感激。ずっと忘れられない文章です。

【お知らせ】Mythical Beings of Asia (Insignia Drabbles Book 4)

Insignia Stories電子書籍Mythical Beings of Asia』が昨日より配信開始となりました。アジアの伝説上の生き物をテーマとしたDrabble(=100word小説)選集で、私は「垢嘗(A Late-Night Visit)」「たんころりん(Tan-Tan Kororin)」「一枚たりない(Keeping Count)」の三作品を寄稿しています。いずれも英訳はToshiya Kameiさんです。

Mythical Beings of Asia (Insignia Drabbles Book 4) (English Edition) 

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www.amazon.co.jp


「垢嘗」は先日お知らせした『てのひらのうた』に日本語版を寄稿しています。

よろしくお願いします。

【読書記録】8月に読んでよかった本

8月に読んでおもしろかった本、よかった本です。

(*マークがあるものは再読本)

書籍

漫画

『舞ボコ』の通称で噂だけは耳にしていた本を今更ながら読みました。おもしろすぎてげらげら笑いながらあっというまに読了。『日本SFの臨界点』シリーズはほかのもおもしろそうなので読んでみたいな。
昨年読んだ光用千春『たまご』(小学館)があまりにもよかったので、kindleで『コスモス』も買っていたんだけど、なぜかすっかり忘れていたのを思い出して一年越しに読了。kindle本は紙よりも軽率にぽんぽん買ってしまいがちなので、積読したまま忘れている本や漫画がおそらく結構ある……。『るろうに~』の6巻は7月にもう読んでいたんだけど、忘れていたのでこちらに。『かげきしょうじょ!!シーズンゼロ』はアニメ視聴にあわせて再読したくなり読みました。アニメもおもしろいです。
書籍でも漫画でもないけど、文芸誌『新潮』の2021年9月号は「創刊1400号記念特大号」ということで、購入してちまちま読んでいます。
同じく、『幻想と怪奇7 ウィアード・テールズ 恐怖と冒険の王国』も伊藤なむあひ「天使についての試論」目当てで購入して読みました。